マーケティング
本命チョコを配るから、消耗する
今井孝氏に聞いた「小さなGIVE」|与えて疲れない人の考え方

昨日の土曜の朝、「著者フェス!Saturday」という生配信をやりました。
出版界のおやっさん・川田修氏と2人でMCをして、毎回ゲストの著者をお招きする番組です。
昨日のゲストは、今井孝氏。株式会社キャリッジウェイ・コンサルティングの代表で、3万人以上の起業家に教えてきた方です。『起業1年目の教科書』はシリーズ10万部。
ちなみに僕は、この日新宿駅構内のベンチから配信に入っていました。移動の合間です。音は意外とクリアでした。

「無料体験をやったのに、売れませんでした」
今井氏の新刊は『小さな「GIVE」 シンプルで楽しいのに驚くほど人生が変わる習慣』(すばる舎・2026年6月)です。
帯にこう書いてあります。「結局、『与える人』がうまくいく。」

与えること、ギブの本です。読んでいて楽になる本でした。「もっと与えなさい」と言ってくる本ではなく、「あなたはもう与えている」と言ってくれる本だからだと思います。
ただ、ギブの話をすると必ず出てくる相談があります。
「与えたのに、返ってきませんでした」
無料体験をやった。相談に乗った。資料を作って送った。それなのに売れない。だんだん疲れてくる。
この状態について、今井氏が言ったのがこれでした。
本命チョコを渡しているから、しんどい
消耗するのは、本命チョコを渡しすぎているからです。
バレンタインの本命チョコです。
1人に絞って、気合いを入れて、ちゃんと渡して、返事を待つ。返ってこなかったら、かなりへこむ。
無料体験で消耗している人は、これをやっている、と。
「義理チョコを配るように、気軽に、たくさんの人に渡せばいい」
10人、20人に無料体験を提供する。そのうちの誰かが「お返し」として買ってくれる。それくらいの感覚でいい。
ただし、ここに条件がつきます。
義理チョコでも、相手が喜ぶ質のものを渡す。 適当でいいという話ではありません。「軽く、楽しく、広範囲に」。この3つが揃って初めて成立します。
「相手の気分が良くなったら、それはGIVE」
もうひとつ、配信で出たこの言葉が僕はいちばん効きました。

相手の気分が良くなったら、それはGIVE
お金も時間もかけなくていい。SNSのコメントも、褒め言葉も、全部ギブだということです。
今井氏のところに来る起業志望の方は、たいてい「自分には何もできない」と言うそうです。だから新刊では「誰でも、すでに与えている」という話から始めている、と。
これ、一昨日書いた記事と同じ構造だな、と思いながら聞いていました。
自分の価値は、自分からはいちばん見えにくい。
会社の価値もそうだし、家に残された物もそうだし、自分が人に与えているものもそうでした。
これ、経営に置き換えると
中小企業の営業も、まったく同じことが起きています。
1社に全部を懸ける。提案書を何日もかけて作って、無料で診断もして、社長に時間も取ってもらって。断られたとき、何も残りません。
そして次から、こう思うようになります。
「無料でやったのに」
この言葉が出た時点で、それはギブではなかったということです。見返りを待っていたということなので。
じゃあどうするか。今井氏の話を僕なりに置き換えると、こうなります。
1. 渡す相手の数を増やす
1社に10かけるのではなく、10社に1ずつ。精度が上がるまで、母数で補う。
2. 渡す前に「これは楽しいか」を自分に聞く
やっていて楽しくない無料提供は、続きません。楽しければ、売れなくても「いいことをした」で終われます。
3. 質は落とさない
義理チョコでも美味しいものを渡す。軽く配れる形に、中身を設計し直すということです。
うちで言えば、無料で結果が出る診断ツールをいくつか作っています。Googleマップの見え方を測るもの、AI検索での拾われ方を測るもの。1社ずつ手で診断していたら、とても配れません。
配れる形にしておく。それが義理チョコ化だと思っています。
今日できる一歩
今井氏が「明日から始めるなら」と挙げたのは、意外なものでした。
「小さなギブをやったあと、自分を褒めること」
SNSにコメントを1つ書いた。それだけで「自分は偉い」と言っておく。
褒めると、またやりたくなる。やると、また褒められる。この回転が、最終的に大きな結果になる、と。
与えることが続かない理由は、相手のせいではなくて、自分が自分に何も返していないからなのかもしれません。
今日、誰かの投稿に1行コメントしてみてください。そのあとで、自分を褒めてください。
さあ、いこうか😆
P.S.
来週の著者フェス!Saturdayのゲストは、時間片付けコンサルタントの下村証美氏。「人生が輝くノート術」のお話です。
毎週土曜の朝にやっています。アーカイブも残るので、よかったら。
この記事の短縮版を note にも出しています。