ブランディング

同じ建物でも名前を分ける?入口の悩みが違えばブランドも分けるブランドを分ける基準|開院前のクリニックと運動スタジオの相談で考えた、名前・ページ・Googleマップを分けるタイミング

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今日は、沖縄から大阪に移動しました。

夕方、来年の春に開院する予定のクリニックの院長先生と、相談の時間をとりました。いまは建物の工事が進んでいるところです。

コンセプトは「医療と運動」。診療と、リハビリと、もう1つ。クリニックの2階に、運動のスタジオをつくるそうです。病気の人だけでなく、まだ元気な人にも、体を動かす場所を用意したい。

同じ建物に、クリニックとスタジオ(イメージ)
同じ建物に、クリニックとスタジオ(イメージ)

その院長先生から、こう聞かれました。

「スタジオには、別の名前をつけているんです。Googleマップの登録も、クリニックと分けたほうがいいんですか」

分けましょう。入口の悩みが違うから

僕の答えは、「分けましょう」でした。

同じ建物で、同じ院長がやる。だから、1つの名前でまとめたほうが分かりやすい気もします。でも、見るべきは建物ではなく、お客さんが最初に抱えている悩みです。

クリニックに来る人は、体のどこかに不安を抱えています。健診で数字が引っかかった。最近、体調が気になる。家族にすすめられた。

スタジオに来る人は、違います。元気なうちに運動したい。体力を落としたくない。近所で、気軽に通える場所がほしい。

最終的には、同じお客さんになるのかもしれません。スタジオに通っていた人が、クリニックで診てもらう。クリニックの患者さんが、スタジオで体を動かす。そこが、このクリニックのいちばんの強みです。

でも、入口は違う。 検索する言葉も、見たいページも、口コミに書くことも違います。1つの名前にまとめると、どちらのお客さんにも半分しか刺さらない。

ターゲットが変われば、ブランドを変える。そして、ブランドを分けると、マーケティングの流れも変わります。

分けると、値段も決めやすくなる

院長先生は、スタジオの値段でも迷っていました。

地域の人に気軽に通ってほしいなら、安くしたい。でも、医療の知識を生かしたプログラムにするなら、少し高めにして、そのぶん質を上げたい。クリニックの収益で補えばいい、という考え方もある。

ここも、ブランドを分けて考えると整理しやすくなります。

スタジオを、クリニックのおまけではなく、1つの事業として見る。 誰に来てほしいのか。その人は、何にいくら払うのか。インストラクターを何人雇って、どう育てるのか。クリニックとは別に、スタジオだけで成り立つ形を考える。

そうすれば、スタジオで出た利益を、スタジオのプログラムに投資できます。いい先生が来て、いいプログラムができて、また人が集まる。

看板は、誰の名前か

相談の途中で、院長先生がこんな話をしてくれました。

最近は、大きな薬局と同じ敷地に開業するクリニックが多いそうです。開業資金も抑えられるし、駐車場の問題も解決できる。合理的です。

ただ、先輩の先生のクリニックを見に行くと、看板が、自分のクリニックより薬局のほうが大きかった。

「それは、ちょっと嫌だなと思っていて」

正直に言うと——僕はこの一言に、この院長先生のブランドの芯があると思いました。自分のやりたい医療がある。だから、自分の名前で見つけてもらいたい。名前を分けるかどうかの判断も、結局はそこから出てきます。

これ、経営に置き換えると

クリニックに限らず、事業が2つ以上ある会社は、同じところで迷います。

本業と、新しく始めたサービス。法人向けと、個人向け。お店と、教室。

やることは、3つだと思っています。

1つ目。事業ごとに、入口の悩みを1行で書く。 「お客さんが最初に検索する言葉は何か」と言い換えてもいい。2つの事業で、この1行が違うなら、分ける候補です。

2つ目。悩みが違えば、名前とページとGoogleマップを分ける。 1つのホームページの中に、悩みの違う2つのお客さんを同居させない。Googleマップの登録も、口コミも、別々に育てる。

3つ目。分けたうえで、つなぐ。 スタジオのページから、クリニックへ。クリニックの待合室から、スタジオへ。入口は分けて、中でつなぐ。ここが、2つの事業を持つ会社の強みになります。

あと2つ

口コミは、受付で集める。

Googleマップでは、口コミの数が効きます。ただ、「口コミを書いてください」とお願いしても、なかなか書いてもらえません。

おすすめしているのは、「30秒のアンケートにご協力ください」と声をかけるやり方です。院長先生はすぐに「受付で、最後に声をかけてもらうとか」と、場面を思い浮かべていました。まさにそれで、先生から言うより、受付の方から言ってもらうほうがうまくいきます。

建物ができる前から、発信する。

この院長先生は、工事現場の看板にQRコードを載せて、SNSに案内しています。公式のホームページは12月の公開予定。開院の何か月も前から、「こういうクリニックにしたい」を発信している。

スタッフの採用も、ここにつながります。どんなクリニックにしたいのかが先に伝わっていれば、それに共感する人が応募してくれる。ブランドは、お客さんのためだけのものではありません。

今日できる一歩

自社の事業やサービスを、紙に並べてみてください。

その横に、「お客さんが最初に抱えている悩み」を1行ずつ書く。

悩みが違うのに、同じ名前、同じページで紹介しているものはないか。あれば、それが分ける候補です。

お客さんの入口の悩みを言葉にする手がかりは、小冊子『営業ゼロで受注が倍増する、経営者のためのパーソナルブランディング8ステップ』にまとめています。無料です。

さあ、いこうか😆


P.S.

沖縄の最後の食事は、ゴーヤー入りのポーク玉子おにぎりでした。

5日間の沖縄は、心配していた台風にも降られず、終わってみればあっという間。このあとは大阪で、もう少し仕事をしてから松本に戻ります。

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