ブランディング
ホームページ、10年ぶりに作り直す?その前に、事業を4つ書き出した話 ホームページリニューアルの前にやること|載せるものが決まらないのは、デザインの問題ではなく、事業の全体像が社長の頭の中にしかないから

先日、ある会社の代表の方と、相談の時間をとりました。
「ホームページを作り直したいんです。10年くらい、更新していなくて。」
よくある相談です。でも、話を聞いていくうちに、ホームページの話ではなくなっていきました。
10年前のページに、載っていないもの
まず、いまのホームページを一緒に見ました。
デザインが古い。それはそうです。でも、本当の問題はそこではありませんでした。
会社のビジョンも、ミッションも、載っていない。実績も載っていない。
この10年で、会社はずいぶん変わっています。新しい事業が始まり、お客さんの層も変わった。でもページは、10年前の会社のままです。つまり、古いのはデザインではなく、「いまの会社」が載っていないことでした。
ここを直さずにデザインだけ新しくすると、きれいになった10年前のホームページができあがります。
事業が4つ。全体像は、社長の頭の中だけ
「いまの会社」を載せようとして、聞いていきました。
すると、お客さんの入り口になる事業が、4つ並行して動いていることが分かりました。どれも止まっていない。どれも大事。
ただ、その4つがどうつながっていて、会社として何を目指しているのか。それを言葉にしたものが、どこにもありませんでした。 全体像は、社長の頭の中にだけある。スタッフは、自分の担当する事業のことは分かっていても、全体は知らない。
この状態で「ホームページに何を載せますか」と聞いても、決められません。制作会社に頼んでも、出てくるのは「とりあえず事業を4つ並べたページ」です。
だからその日は、ホワイトボードに4つの事業を書き出すところから始めました。事業ごとに、誰に、何を、競合は誰で、なぜ自分たちが選ばれるのか。まずは短い期間で、ざっくり並べる。
正直に言うと——ここまでやって初めて、「ホームページに最初に載せる一文」が見えてきます。
これ、経営に置き換えると
ホームページは、戦略の出口です。入り口ではありません。
順番があります。
誰に、何を売る会社なのかを決める。次に、それをどの順番で見せるかを決める。そのあとでやっと、デザインと制作です。
この順番を逆にすると、見た目はきれいなのに「何の会社か分からない」ホームページになります。しかも、作ったあとに戦略を変えると、全部作り直しです。
やることは、3つだと思っています。
1つ目。載せる前に、棚卸しをする。 事業を全部書き出して、残すもの、まとめるもの、やめるものを決める。先週書いた中核商品の話と同じで、4つを4つのまま載せると、何の会社か伝わりません。
2つ目。文章を先に書く。 ビジョン、ミッション、実績。デザインより先に、この3つを文章で用意する。文章があれば、どんな制作会社に頼んでも、ずれません。
3つ目。公開する前に、スタッフに読んでもらう。 ホームページは、お客さんに見せるものであると同時に、社内に会社の全体像を共有する道具でもあります。スタッフが読んで「うちの会社はこういう会社だ」と言えるようになったら、それが完成です。
あと2つ
全部を作り直さなくていい。
10年ぶりだからといって、一気に全部変える必要はありません。いまのページに実績のページを1枚足す。チャットボットを置いて、お客さんの質問を集めるところから始める。小さく動かすほうが、戦略の答え合わせが早くできます。
社員を巻き込むなら、研修として組む。
事業の棚卸しと戦略づくりを、社長1人ではなく、社員を巻き込んだ研修の形でやる方法があります。会社によっては、助成金が使える場合もあります。社長の頭の中にあるものを、社員と一緒に言葉にする。これが、いちばん浸透が早いやり方です。
今日できる一歩
自社のホームページを開いて、「いまの会社」と違うところを3つ探してみてください。
実績の最新の年。載っていない事業。いまは使っていない言葉。
3つ見つかったら、それが作り直す前にやることのリストです。
いまのホームページが検索でどう見えているかは、SEO診断で無料で調べられます。
さあ、いこうか😆
P.S.
「誰に、何を売る会社なのか」を書き出すのが難しければ、小冊子『営業ゼロで受注が倍増する、経営者のためのパーソナルブランディング8ステップ』に、自分の中に「もともとあるもの」を掘り出すワークをまとめています。無料です。