ブランディング
「安そう」でも「すごそう」でもなく、「楽しそう」
「楽しそう」をブランドにする、顧客接点の設計

あなたの会社が自動で送っているメールを、最後に読んだのはいつですか。
先週、Etsyというハンドメイドの通販サイトで、子ども用のTシャツを2枚注文しました。アメリカ・ノースカロライナ州の小さなお店、ChaosXCuddlesです。
注文するとすぐ、確認メールが届きました。その見出しで、ちょっと笑ってしまった。
「ご注文が送信されました — ワクワクしますね!」
続けて、こう書いてあります。
「ChaosXCuddles がすぐに制作を開始します。」
ただの注文確認メールです。でも読んだ瞬間、届く日が楽しみになりました。
違うのは、2行だけだった
普通の確認メールなら、こう書きます。
「ご注文ありがとうございました。ご注文内容は以下のとおりです」
間違ってはいません。必要な情報も全部入っている。でも、読んで気持ちが動くことはない。
Etsyのメールも、書いてある情報はほとんど同じです。注文番号、商品、金額、到着予定日。違うのは、最初の一行と、次の一行だけでした。
- 「ワクワクしますね!」=お客さんの気持ちを、先に言葉にしている
- 「すぐに制作を開始します」=画面の向こうに、作る人がいるのが見える
たった2行で、買ったあとの時間が「待つ時間」から「楽しみな時間」に変わる。
そう。楽しそうは、文章の量じゃない。置く場所です。

「なんか、すごく楽しそう」
同じ週、あるクリニックの院長と2回目の打ち合わせをしていました。
ホームページに加えて、ブログやSNS、YouTubeのショート動画まで、一緒に発信していく提案です。ショート動画なら週1〜2本はプランの中でできます、とお伝えしました。患者さんは、どこがいいのか分からなくて迷っている。だから発信を増やすこと自体が、患者さんへの価値になる、という話もしました。
そのあと、院長がこう言ったんです。
「場合によってはその保守を草間さんにお願いしてやるのは、なんかすごく楽しそうだなと思うので」
「安そう」でもない。「すごそう」でもない。「楽しそう」でした。
正直に言うと、20年この仕事をしてきて、この言葉がいちばん嬉しかった。
選ばれる理由は、機能の手前にある
提案書には、料金も、作業範囲も、実績も書いてあります。比べられるのは、そこです。
でも人が最後に決めるとき、その手前で「この人と一緒にやったら、どんな時間になるか」を想像しています。院長の「楽しそう」は、その想像の結果だと思うんですよ。
Etsyのお店も同じです。Tシャツは、ほかの店でも買えます。それでも「またここで買おう」と思わせるのは、生地の質の前に、あの一行だったりする。

これ、経営に置き換えると
「楽しそう」は、センスや社長のキャラクターで決まるものじゃない。設計できます。
お客さんとの接点を、全部書き出してみてください。
- ホームページやLPの言葉
- 問い合わせへの最初の返信
- 見積もりや請求書に添える一文
- 自動で送っている確認メール
- メルマガ
楽しい話を楽しく書くのは、誰でもできる。いちばん事務的な瞬間に感情の一言を置く会社だけが、「全部楽しそう」に見える。 逆に、どこか1か所だけ楽しくても、残りが事務的なら伝わりません。
そしてもうひとつ。この温度を社長ひとりで保つのは、無理です。 返信を書くのも、請求書を送るのも、電話に出るのも、社員です。だから最後は、会社の文化にするしかない。
ウェブエイトは、これをやります。「草間さんに頼むと楽しそう」を、「ウェブエイトに頼むと楽しそう」に。今日、社内向けにトーンの原則とメール文例集をまとめました。まずはLPと、メールの返信から直していきます。
今日できる一歩
自社が自動で送っているメールを、1通だけ開いてみてください。注文確認、予約完了、問い合わせ受付、どれでもかまいません。
そして、最初の一行を読んでみる。
それを受け取ったお客さんは、ワクワクしますか。
しなかったら、一行だけ足しましょう。それだけで、届く日が変わります。
さあ、いこうか😆
P.S.
注文したのは、子ども用の「67」Tシャツです。いま子どもたちのあいだで流行っている、あの「シックスセブン」。僕が67と書いたTシャツを着ていると、うちの子どもたちが見るたびに「シックスセブン!」と叫ぶんですよ。だったら子どもの分もあればいいのにと探していたら、このお店で見つけました。到着予定は9月14日〜25日。届いたら、着ている写真を載せます😆

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