チームと仕組み

月曜の朝は、仕事の話から始めない

週末の出来事を持ち寄る会議が、会社の文化になる理由

チームと仕組み

うちの月曜の朝の会議は、仕事の話から始めません。

最初にやるのは、全員が順番に「先週、何があったか」を1分で話すこと。それから、本を1項目だけみんなで読んで、それぞれが思ったことを言う読書会。仕事の確認は、そのあとです。

今日は、この週末の話がいちばん面白かった。


平均年齢60代後半の、プロゲーマー

ゆかりさん(竹中ゆかりさん)が話してくれたのは、日曜に見た配信の話でした。

マタギスナイパーズという、秋田にある日本初のシニアプロeスポーツチームがあります。メンバーは全員60歳以上、平均年齢は60代後半。その人たちが、30代の配信者と『VALORANT』というゲームで対戦する配信を見ていたそうです。

VALORANTは、5人1組で撃ち合う、反応の速さが全部のゲームです。ゆかりさんいわく、

「ブレーキ踏めないんだよね、って言ってるような年の人たちが、敵が来たって言ってすぐ撃たなきゃいけないゲームをしている」

しかも、このゲームは知らない人と組むと、味方から罵声が飛んでくることで有名だそうです。「お前のせいで負けた」と言ってくる人にかぎって、1キルも取っていない。そういう世界です。

配信のコメント欄にも「じいさんたち反応速度悪いからやめろよ」と飛んでくる。普通なら言い返すところです。でも、おじいちゃんたちはこう言っていたそうです。

「こんなことを言わなければ、この人たちはこういうところでしかストレスが発散できないんだな、かわいそうだなと思って。腹は立つけど、言い返そうとは思わないんだよね」

ゆかりさんは「人生経験が長いから」と言っていました。

「負けたにせよ、すごいなって思って。年を言い訳にできないって、最後に配信者側の人たちが言ってたんですけど、その通りだなって思いました」

年齢を言い訳にできない、と言わせた人たち
年齢を言い訳にできない、と言わせた人たち

今日のテーマは「未知の世界」

週末の話が終わると、次は読書会です。

うちの月曜MTGでは、岩倉信弥さんの『1分間本田宗一郎』を、毎週1項目ずつ読んでいます。本田宗一郎さんの言葉が77個、1分で読める長さで並んでいる本です。その1項目をみんなで読んで、思ったことをひとりずつ話す。

今日のページは、これでした。

「これだけ未知の世界が残されていると思えば、かえってファイトが湧く」

偶然ですが、ゆかりさんの話とぴったり重なりました。

みきてぃ(森本美紀さん)は「自分のために、これだけ未知のことが残されている。そんなふうに思えるなんてすごい。ポジティブだな」と。ゆっちゃん(石田ゆずまさん)は「学校に行っても行かなくても、その先の選択肢はそこから開ける。未知の世界を切り開くと思えばワクワクするし、ファイトが湧く」と。

一人ひとりが、自分の言葉に置き換えて話している。ここが、この会議でいちばん大事なところです。

月曜の朝。最初の20分は、週末の話
月曜の朝。最初の20分は、週末の話

なぜ、仕事の話から始めないのか

理由は2つあります。

1つ目は、一次情報を持ち寄る癖をつけるため。

「週末に何があったか」を毎週話すと、週末のあいだに「これ、月曜に話そう」と思って過ごすようになります。テレビでも、配信でも、掃除でも、子どもの話でもいい。自分で見て、感じたことを言葉にする練習を、毎週やっている。読書会も同じで、同じ1ページを読んでも、出てくる言葉は全員違います。

うちはブランディングとマーケティングの会社です。お客さんの会社の「らしさ」は、資料の中ではなく、現場の一次情報の中にあります。それを拾える人にしか、この仕事はできません。

2つ目は、会社の空気をつくるため。

先日、「楽しそう」はブランドになるという話を書きました。お客さんに「楽しそう」と言ってもらうには、社内が先に楽しそうでないと無理です。月曜の朝いちばんに、笑える話がひとつ出る。それだけで、その週の空気が変わります。

これ、経営に置き換えると

会議の最初の20分を「仕事ではない話」に使うのは、時間の無駄に見えるかもしれません。

でも、週に20分です。年間でも十数時間。それで、社員が週末を「ネタを拾う目」で過ごすようになり、月曜の朝に全員が一度は口を開き、本の1ページについて自分の言葉で話す練習ができる。

これを研修でやろうとしたら、十数時間ではまったく足りません。

仕組みは、大げさでなくていい。 「最初の1分は週末の話」「そのあと本を1項目」。ルールが2つあるだけで、文化は動きます。

今日できる一歩

次の月曜の会議で、最初にひとつだけ聞いてみてください。

「週末、何かあった?」

全員が1分ずつ。仕事の話はそのあと。それだけです。

さあ、いこうか😆

P.S.

マタギスナイパーズの平均年齢は、ゆかりさんの話では67歳。昨日のブログで書いた、うちの子どもたちが叫ぶ「シックスセブン」と同じ数字でした。67のTシャツ、届いたらおじいちゃんたちにも見せたい気分です😆

あなたの会社の「らしさ」は、どこにありますか

30秒で終わる診断があります。考えて出すものではなく、もともとあるものを掘り出すための入口です。答えた瞬間に結果が届くので、ぜひ遊んでみてください。